「レギュラーテンペラメントとランクrテンペラメント」の版間の差分
Dummy index (トーク | 投稿記録) |
Dummy index (トーク | 投稿記録) |
||
| 36行目: | 36行目: | ||
レギュラーテンペラメントは対象の(純正)音程のアーベル群からテンパーされた音程のアーベル群への[[Wikipedia:ja:群準同型|準同型写像]]である。典型的には、定義域は有理数の乗法的部分群である(aka ''p''-limit JI)。テンパーとは、故意にチューニングを変更することによってコンマ、またはコンマのセットが「消され」、ユニゾンになること(テンパーアウトという)によって実行される。レギュラーテンペラメントの有用性の一部は、音階を生成することである。その音階は、厳密な純正律に比べ簡略であり、協和する音程を多く持ちつつ、高いレベルの協和、または純正律の近似を維持する。そして他の一部は、コンマをテンパーアウトするものとして利用できる「語呂合わせ」を導入することである。テンペラメントは効果的に純正律の次元を減らす。それによりピッチ間の関係性をより簡略化するのである。 | レギュラーテンペラメントは対象の(純正)音程のアーベル群からテンパーされた音程のアーベル群への[[Wikipedia:ja:群準同型|準同型写像]]である。典型的には、定義域は有理数の乗法的部分群である(aka ''p''-limit JI)。テンパーとは、故意にチューニングを変更することによってコンマ、またはコンマのセットが「消され」、ユニゾンになること(テンパーアウトという)によって実行される。レギュラーテンペラメントの有用性の一部は、音階を生成することである。その音階は、厳密な純正律に比べ簡略であり、協和する音程を多く持ちつつ、高いレベルの協和、または純正律の近似を維持する。そして他の一部は、コンマをテンパーアウトするものとして利用できる「語呂合わせ」を導入することである。テンペラメントは効果的に純正律の次元を減らす。それによりピッチ間の関係性をより簡略化するのである。 | ||
数学的に言うと、レギュラーテンペラメントは定義域を近似したいJI等とし、値域をテンパーされた音程(簡易的にテンペラメントの音程とも呼ばれる)の集合とする関数である。一般的にはこの写像は多対一である。2つの異なる有理数が同じテンパーされた音程に写像されることがある。これを''tempered together''という。 | 数学的に言うと、レギュラーテンペラメントは定義域を近似したいJI等とし、値域をテンパーされた音程(簡易的にテンペラメントの音程とも呼ばれる)の集合とする関数である。一般的にはこの写像は多対一である。2つの異なる有理数が同じテンパーされた音程に写像されることがある。これを''tempered together''<sup>[定訳なし]</sup>という。 | ||
例えば、[[7リミット]]純正調のピッチ間の関係性は、7 までの素数(2, 3, 5, 7)の軸で表される4次元で考えることができ、全ての音程は4次元座標で位置づけられる。7リミットレギュラーテンペラメントにおいて、しかしながら、どうにかして次元は減少される。それはテンパーアウトされるコンマに依存する。そして音程はうまく調整され1, 2または3次元の座標で位置づけられる。次元数の減少はテンパーアウトされたコンマの数に依存する。テンパー後の次元数がテンペラメントのランクである。 | |||
具体例として、7リミット[[ミーントーン]]テンペラメントを関数 M とすると、M(6/5) = M(32/27) = "minor third" である。2つの純正音程の差(周波数比)である 81/80(シントニックコンマ)はテンパーアウトされている。すなわち M(81/80) = M(1/1) = "unison" である。 | |||
各レギュラーテンペラメントは抽象的なもので、特定のチューニングを決定してしまうものではない。任意のテンペラメントの最適なチューニングを計算で求めることができるが、最適性の尺度はいくつも存在していてそれぞれチューニング結果も異なることになる。そのため、各テンペラメントにはチューニング可能な範囲(ジェネレーターのサイズの範囲で示される)がある、というように取り扱うことが多い。ジェネレーターのチューニングが与えられると、任意のテンパーされた音程はジェネレーターの整数係数線形結合として計算できる。この性質がテンペラメントをレギュラーたらしめている。 | 各レギュラーテンペラメントは抽象的なもので、特定のチューニングを決定してしまうものではない。任意のテンペラメントの最適なチューニングを計算で求めることができるが、最適性の尺度はいくつも存在していてそれぞれチューニング結果も異なることになる。そのため、各テンペラメントにはチューニング可能な範囲(ジェネレーターのサイズの範囲で示される)がある、というように取り扱うことが多い。ジェネレーターのチューニングが与えられると、任意のテンパーされた音程はジェネレーターの整数係数線形結合として計算できる。この性質がテンペラメントをレギュラーたらしめている。 | ||
=== 次元数、またはランク === | === 次元数、またはランク === | ||
特定の調律(つまり周波数比決定済み)におけるランク-''r'' レギュラーテンペラメントはおそらく、与えられた ''r'' 個の乗法的に独立した実数により定義されるだろう。それら実数を掛け合わせることでそのテンペラメントの音程が生成できる。ランク-''r'' テンペラメントは ''r'' 個のジェネレーターにより定義され、従って ''r'' 行(個) | 特定の調律(つまり周波数比決定済み)におけるランク-''r'' レギュラーテンペラメントはおそらく、与えられた ''r'' 個の乗法的に独立した実数により定義されるだろう。それら実数を掛け合わせることでそのテンペラメントの音程が生成できる。ランク-''r'' テンペラメントは ''r'' 個のジェネレーターにより定義され、従って ''r'' 行(個)の[[ヴァル]]である。抽象的レギュラーテンペラメントは、様々な方法により定義される。例えば、テンペラメントにおけるテンパーアウトされるコンマのセットで与えることで定義されたり、テンペラメントのマッピングを定義する ''r'' 行のヴァルを与えるというやり方だったりする。テンパーアウトされたコンマをもつテンペラメントの特徴は、コンマポンプである。和声的に関連する音符やコードのシーケンスにより、開始地点に戻る。それらは純正律では不可能なことである。例としては、ミーントーンテンペラメントの I-vii-IV-ii-V-I である。 | ||
==== ランク1テンペラメント (平均律) ==== | ==== ランク1テンペラメント (平均律) ==== | ||