13平均律

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素因数分解 13(素数)
音程 92.3077¢ 
完全五度 8\13 (738.462¢)
半音比 (A1:m2) 4:-1 (369.2¢ : -92.31¢)
シャープ五度 8\13 (738.462¢)
フラット五度 7\13 (646.154¢)
長二度 2\13 (184.615¢)
一貫限度 3
厳密一貫限度 3

理論

奇数倍音

13EDOにおける奇数倍音の近似
倍音 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23
誤差 絶対 (¢) +36.5 -17.1 -45.7 -19.3 +2.5 -9.8 +19.4 -12.6 -20.6 -9.2 +17.9
相対 (%) +39.5 -18.5 -49.6 -20.9 +2.7 -10.6 +21.0 -13.7 -22.3 -10.0 +19.4
ステップ
(reduced)
21
(8)
30
(4)
36
(10)
41
(2)
45
(6)
48
(9)
51
(12)
53
(1)
55
(3)
57
(5)
59
(7)

純正音程近似

純正音程のマッピング

以下の表は、13平均律で15奇数リミット音程がどのように表されるかを示している。素数倍音は太字で、非一貫的な音程は斜体で示す。

13平均律内の15奇数リミット音程(直接近似, 一貫性の無いものも含む)
音程と補音程 誤差 (絶対, ¢) 誤差 (相対, %)
1/1, 2/1 0.000 0.0
9/5, 10/9 2.212 2.4
11/8, 16/11 2.528 2.7
13/10, 20/13 7.325 7.9
13/9, 18/13 9.536 10.3
13/8, 16/13 9.758 10.6
7/6, 12/7 10.052 10.9
13/11, 22/13 12.287 13.3
15/11, 22/15 16.895 18.3
5/4, 8/5 17.083 18.5
9/8, 16/9 19.295 20.9
15/8, 16/15 19.424 21.0
11/10, 20/11 19.611 21.2
11/9, 18/11 21.823 23.6
9/7, 14/9 26.454 28.7
15/14, 28/15 27.135 29.4
7/5, 10/7 28.666 31.1
15/13, 26/15 29.182 31.6
11/6, 12/11 33.978 36.8
13/7, 14/13 35.991 39.0
3/2, 4/3 36.507 39.5
5/3, 6/5 38.718 41.9
11/7, 14/11 44.030 47.7
7/4, 8/7 45.749 49.6
13/12, 24/13 46.043 49.9
13平均律内の15奇数リミット音程(パテントヴァルによるマッピング)
音程と補音程 誤差 (絶対, ¢) 誤差 (相対, %)
1/1, 2/1 0.000 0.0
11/8, 16/11 2.528 2.7
13/10, 20/13 7.325 7.9
13/8, 16/13 9.758 10.6
13/11, 22/13 12.287 13.3
15/11, 22/15 16.895 18.3
5/4, 8/5 17.083 18.5
15/8, 16/15 19.424 21.0
11/10, 20/11 19.611 21.2
7/5, 10/7 28.666 31.1
15/13, 26/15 29.182 31.6
11/6, 12/11 33.978 36.8
13/7, 14/13 35.991 39.0
3/2, 4/3 36.507 39.5
7/4, 8/7 45.749 49.6
13/12, 24/13 46.265 50.1
11/7, 14/11 48.277 52.3
5/3, 6/5 53.589 58.1
15/14, 28/15 65.173 70.6
11/9, 18/11 70.485 76.4
9/8, 16/9 73.013 79.1
7/6, 12/7 82.256 89.1
13/9, 18/13 82.772 89.7
9/5, 10/9 90.096 97.6
9/7, 14/9 118.762 128.7

最も2.5.9.11.13.17.19.21に近似する音律

13平均律は周波数比2のオクターブを13個の均等なパートに分割するシステムを参照する。それは6番目の素数平均律であり、11平均律の後であり17平均律の前の平均律である。600セントより小さいステップ(6ステップ、553.84セント)は、最も近い12平均律の近似よりも狭い。そして600セントより大きいもの(7ステップ、646.15セント)は幅広い。これは巧妙な耳のトリックを起こす。12平均律から連想されるメロディーは、慣れていない場所へ素早くたどり着く。

21アドリミットJIのテンペラメントとしてみなすと、13平均律は素晴らしい11番目と21番目の倍音に近似する。そして5、9、13、17、19倍音にもそれなりに近づくことができる。一番の目的は、3、7、15倍音の近似と認識するものを与えないことである。3倍音の響きとそれなりに近い響きが発生しないということは、13平均律が慣習的な音楽に適していないということを示す。しかし11、13、21の周波数とはとても良い近似値であり、とてもゼンハーモニックチューニングを作り出す。これらの独自性は12平均律の表現から離れはしないけれども。評価は不協和であるものの、それは2.5.9.11.13.17.19.21サブグループであり、素晴らしいランク1のテンペラメントである。そして小さいサイズのための、複雑に一致する多くのレパートリーを持つ。

13平均律の音程と近似値

「The “neighborhood” of JI」の一覧はこちら(huygens-fokker)を参照のこと。各周波数比の大きさが16以内で表現される純正音程は以下のようになる。これはedjirulerを用いて、[number of equal divisions=13, interval of equivalence=2, integer limit=16, threshold of JI pitch inclusion=0.2]というパラメータで生成したものである。

EDO interval cent DMS The "neighborhood" of JI Japanese name ratio diff cent cent diff DMS DMS
13 0 0.00 0.00
1 92.31 27.69
2 184.62 55.38 minor whole tone 小全音 10/9 2.21 182.40 0.66 54.72
3 276.92 83.08 septimal minor third 7リミットの短3度 7/6 10.05 266.87 3.02 80.06
3 276.92 83.08 tridecimal minor third 13リミットの短3度 13/11 -12.29 289.21 -3.69 86.76
4 369.23 110.77 tridecimal neutral third 13リミットの中立3度 16/13 9.76 359.47 2.93 107.84
4 369.23 110.77 major third 長3度 5/4 -17.08 386.31 -5.12 115.89
5 461.54 138.46 tridecimal semi-diminished fourth 13リミットの準減4度 13/10 7.32 454.21 2.20 136.26
6 553.85 166.15 undecimal augmented fourth 11リミットの増4度 15/11 16.90 536.95 5.07 161.09
6 553.85 166.15 undecimal semi-augmented fourth 11リミットの準増5度 11/8 2.53 551.32 0.76 165.40
7 646.15 193.85 tridecimal diminished fifth 13リミットの減5度 13/9 9.54 636.62 2.86 190.99
7 646.15 193.85 undecimal semi-diminished fifth 11リミットの準減5度 16/11 -2.53 648.68 -0.76 194.60
8 738.46 221.54
9 830.77 249.23 minor sixth 短6度 8/5 17.08 813.69 5.12 244.11
9 830.77 249.23 tridecimal neutral sixth 13リミットの中立6度 13/8 -9.76 840.53 -2.93 252.16
10 923.08 276.92 septimal major sixth 7リミットの長6度 12/7 -10.05 933.13 -3.02 279.94
11 1015.38 304.62 just minor seventh, BP seventh 純正短7度、ボーレン・ピアスの7度 9/5 -2.21 1017.60 -0.66 305.28
12 1107.69 332.31
13 1200.00 360.00

13平均律の音階

13という素数の特徴によって、13平均律はいくつかのゼンハーモニックMOS音階(moment of symmetry scales)を形作る。下のダイアグラムはMOS音階の5音「ファミリー」を示す。これらは2\13(13平均律の2音程)、3\13、4\13、5\13、6\13のチェーンによって作成される。

13edo_horograms.jpg

13edo horograms.pdf

Ery Wilsonが先駆者となったホラグラムをもとに、Andrew Heathwaiteが作成したダイアグラム。

13平均律のもう一つのきちんとした様相として、余分な半音を加えるか、現在の半音を全音に変えることで、どんな12平均律の音階も13平均律の音階に「変えられる」ということである。このため、13平均律のメロディーはとても不思議で、類似した方法でフレーズを始めると、即座に予想外の何かに導かれる。

13平均律のハーモニー

一般的な考えとは逆に、13平均律で協和音は可能である。しかし12平均律やピタゴラス、ミーントーンなどをベースとしたチューニングの使い方とは徹底的に異なったアプローチを要求する。一般的な12平均律の長3和音や短3和音の近似値を13平均律の中で試みるとき、ゴールを0-3-7、0-4-7、0-3-8、0-4-8とするなら、13平均律では荒くなるので通常断念せざるを得ない。13平均律で通常最も協和するハーモニーは、「3度の積み重ね」ではない。13平均律の最も強い不協和は、オクターブのミドルトーン、つまり音程が6、7、8ステップに近い時である。代わりに、全音の積み重ね、または全音と短3度のミックスの積み重ねで、しばしば良い結果が生み出される。たとえば、13平均律をハーモニック2.5.9.11.13のテンペラメントサブグループとしてみなす方法である。これは実際見事に演じる。そして4:5:9:11:13に近い0-4-15-19-22のコードはとても人を納得させる。より大きなサブグループは、2*13 subgroup2.9.5.21.11.13である。13は26ETのようなコンマとチューニングをもつ。

この場合、私たちは13平均律の長9度が12平均律の完全5度や他のミーントーン平均律と似ていると想定することができる。これは11/8や5/4などが続く13平均律において、長2度や長9度が2/1に次いで最も協和することを意味する。4:5:9コードはそれゆえ基本的な13平均律のトライアドであると考えることができる。

2.9.5.11.13サブグループは、45/44と65/64,そして81/80コンマを持ち、POTEジェネレーター185.728セントとともにリニアーテンペラメントを導く。それは非常に2//13に近い。これをジェネレーターとして使うと、そして7音(6L1s)の2つの完全なペンタを利用する。同様に2つの4:5:9:11テトラと、1つの4:5:9:13テトラも利用できる。これらのトライアドとテトラは、13平均律の中でおそらくもっとも協和するベースソノリティーであり、長3和音や短3和音と似た手法を演じるという想定ができる。しかしながら、ほかのOrwellコードのようなソノリティーも同時に感じられる。

のアプローチは特定の作曲家と理論家によって探求されており、大まかなものは下に示される。

Play the 4:5:9 chord:

ファイル:13 edo 459 chord.wav

Play the 4:5:9:11 chord:

ファイル:13 edo 45911 chord.wav

Play the 4:5:9:13 chord:

ファイル:13 edo 45913 chord.wav

Play the 4:5:9:21 chord:

ファイル:13 edo 45921 chord.wav

13平均律の記譜法と作曲のアプローチ

13平均律は多くの作曲家や理論家から興味を持たれており、何人かは記譜法と作曲に関するアプローチの提案を行っている。

コンマをなだらかにする

13平均律のヴァル13 21 30 36 45 48] とみなした時、次のリストのコンマをテンパーアウトする。

Comma Monzo Value (Cents) Name 1 Name 2 Name 3
2109375/2097152 -21 3 7 > 10.06 Semicomma Fokker Comma
1029/1000 -3 1 -3 3 > 49.49 Keega
525/512 -9 1 2 1 > 43.41 Avicennma Avicenna's Enharmonic Diesis
64/63 6 -2 0 -1 > 27.26 Septimal Comma Archytas' Comma Leipziger Komma
64827/64000 -9 3 -3 4 > 22.23 Squalentine
3125/3087 0 -2 5 -3 > 21.18 Gariboh
3136/3125 6 0 -5 2 > 6.08 Hemimean
121/120 -3 -1 -1 0 2 > 14.37 Biyatisma
441/440 -3 2 -1 2 -1 > 3.93 Werckisma